奥歯に大きな虫歯を認めた症例です。 虫歯が歯の内部まで進行しており、虫歯を除去した際に歯の神経(歯髄)の露出を認めました。 通常、このようなケースでは神経を取り除く「根管治療」が選択されることが多いですが、本症例では歯髄の炎症が可逆的と判断されたため、神経を保存する歯髄温存療法を行いました。 露出した歯髄を適切に処置した後、MTAセメントを用いて神経を保護・封鎖し、その上からセラミックにて修復を行いました。 処置後のレントゲン写真にて、MTAセメントが確実に封鎖されていることを確認しています。 歯の神経を残すことで、歯の寿命を長く保つことにつながる可能性があります。
症例
BEFORE AFTER
治療経過
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| 主訴 | 奥歯がしみる。虫歯が気になる。 |
|---|---|
| 治療内容 | ラバーダム防湿下での虫歯除去 歯髄温存療法(部分断髄) MTAセメントによる歯髄保護 セラミック修復 |
| 治療期間 | 1回(約60分) ※経過観察を行います。 |
| 費用 | 歯髄温存療法 5.5万円 |
| 治療のリスク | ・歯髄の炎症が強い場合、将来的に根管治療が必要になる可能性があります ・術後に一時的なしみる症状や違和感が出ることがあります ・経過によっては追加治療が必要になる場合があります |
| 所見 | 臼歯咬合面に大きなう蝕を認めました。 レントゲン検査および臨床所見から、う蝕は象牙質深層まで進行していると考えられました。 ラバーダム防湿下にてう蝕除去を行ったところ、歯髄の露出を認めました。 露出歯髄は鮮紅色で出血のコントロールが可能であり、不可逆性歯髄炎を示唆する所見は認められなかったため、歯髄温存が可能と判断しました。 露出部の歯髄に対して部分断髄を行い、止血確認後にMTAセメントを用いた歯髄保護処置を行いました。 その後、セラミックよる直接修復を行い、処置後のデンタルX線写真にて封鎖状態を確認しました。 |